音のタイル張り舗道。

クラシックという銀河を漂う... 

2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ハロウィンに聴く、仮装する絶対音楽、幻想交響曲。

ハロウィンです。Trick or Treat!Trick or Treat?ウーン、トリートしてもらえそうにないので、トリックな話しをします。えーっ、ワタクシ、無類の実話怪談好きでして、そういう本に目が無かった先日まで... とある本(もちろん、怖い系の、それもルポ!)を…

ラモーからグルックへ... 奇怪、地獄巡りのミサ、"ENFERS"。

近頃、「ヴィンテージ」とか、「昭和」とか、そういったワードが、何かと視野に入って来る。もちろん、ポジティヴな意味合いで... 時代遅れを乗り越えた古さは、思い掛けなく新鮮に映ってしまう魔法!リヴァイヴァルって、おもしろいなとつくづく思う。そん…

フランス、啓蒙主義は飾らない、自然に帰る音楽のシンプル...

過渡期には、古いものと新しいものが対立する。が、やがて新しいものへと収斂され、前進する。近頃、あちこちでバチバチやっている、新旧の喧嘩、それに伴う炎上... あれを絶え間なく見せられていると、本当に疲弊します。けれど、これもまた、時代が前進す…

戴冠式。

ラグビーのワールドカップで、沸きに沸いたのも束の間、スーパー台風に戦慄し、その被害に衝撃を受け、それでもブレイヴ・ブロッサムズは戦い、勝ち、決勝トーナメントへの扉は開かれた!扉を開くための、魔法のような数々のトライ("にわか"もすっかりエキサ…

フランス、クラヴサンの国のピアノに負けない輝き、デュフリ、

我々は、今、おもいっきり過渡期を生きている。のだと思う。日々、古いものと新しいものがぶつかり合って、人が、社会が、国が、世界が、言いたい放題、怒声に塗れ、大気に大地までもが軋み、苦悶の声を上げている。その声、時に聞くに堪えないこともある。…

ラモー、アルカイック、"LE GRAND THÉÂTRE DE L'AMOUR"。

台風19号... まず、亡くなられた方にお悔やみを、被災された方にお見舞いを申し上げます。そして、一日も早い復興を祈っております。それにしても、言葉を失う週末でした。エリアメールのアラームが夜中まで鳴り響く緊迫の一夜... 我が家の周辺の堤防は何と…

ハーディ・ガーディが描き出す、シェトヴィル版、『四季』。

18世紀、ヴィヴァルディのオペラは、ヨーロッパを席巻するには至らなかったものの、コンチェルトは、ヨーロッパ各地で大人気となった。なぜか?観光都市、ヴェネツィア(地中海の制海権を失い、海運業がままならなくなると、観光業に活路を見出したヴェネツィ…

ヴィヴァルディ、ドレスデンのヴィルトゥオーゾために...

えーっ、この夏の直木賞、大島真寿美著、『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』を、読書の秋に、読まさせていただきました。近松亡き後の大阪を舞台に、人形浄瑠璃やら、歌舞伎やら、舞台人たちが、魂削りながら、渦巻いて、ひとつ大きな芸術を拵えて行く話しでござ…

ナポリ楽派、濃縮、カッファレッリのためのアリア、

ヴェネツィア楽派のオペラへの貢献は、何と言ってもオペラを一般市民に開放(世界初の公開のオペラハウス、サン・カッシアーノ劇場がオープンするのは1637年... )したこと。で、市民を観衆とするとどうなるか?ヴェネツィアには雨後の筍のようにオペラハウス…

ヴィヴァルディ、最後のオペラ、『ウティカのカトーネ』。

音楽における「バロック」は、オペラ誕生に始まる。だから、音楽におけるバロック期とは、そのままオペラ成長の歩みでもあって... フィレンツェでの誕生、マントヴァでの実験、ローマへの移植、そして、ヴェネツィアでの大ブレイク!17世紀、ヨチヨチ歩きか…

ファウスティーナ、ヴェネツィアのプリマ、ナポリへの旅、

ピエタのスター、キアラに、アカデミーのアイドル、バルバラ・ストロッツィ... バロック期のヴェネツィアの音楽シーンを紐解いてみると、思いの外、女性たちが躍動していたことに驚かされる。もちろん、ヴェネツィアという都市が、特別、女性に開放的だった…